今回は、タイガー魔法瓶 西一仁(にし かずひと)さんをゲストにお迎えして、タイガー魔法瓶のタイガーボトルの魅力についてお話していきます。
創業100周年になるタイガー魔法瓶が実践するサステナブル
今井みさこ(以下・み):「わたしは、現在、サンフランシスコに住みながらアメリカのイェール大学の幸福の心理学やイリノイ大学のサステナビリティに関する授業を受けています。わたしと出会ってくれた人たちが、わたしが授業で学んだたくさんの知識を知ることで、よりゴキゲンになるきっかけを作れたらという思いで英語の情報を日本語に訳して発信を続けています。
今回は、サステナブルやSDGsを生活に取り入れようと思った時に、まず一番身近なアクションである「マイボトルを持参すること」という入口からタイガー魔法瓶の西さんとお話ししていけたらと思います。
私はアメリカに暮らしながらマイボトルはタイガー魔法瓶のタイガーボトルを愛用しています!なぜ、タイガー魔法瓶を選ぶかというと、タイガー魔法瓶が創業100年になる企業だという点です。アメリカは日本と比べて歴史が浅い分、100年単位で続く企業に出会うことがまずないんです。サステナブルとは、持続可能な発展を指します。タイガー魔法瓶が人々の暮らしに寄り添い、選ばれ続けてきた理由を考えることは、これからの未来をよりよく過ごすためのサステナビリティを知ることに繋がると思うんです。そして、個人的にはタイガー魔法瓶創業ストーリーが好きなんです。”安心して温かいお茶をどこでも飲めるようにしたい”という想いからスタートされたという優しさが伝わってきます。西さんはタイガー魔法瓶のどこに惹かれて入社したんですか?」
西:「学生時代に飲食店でアルバイトをしていて、卒業後も飲食関係の会社に就職したのですが、方向性が違うなと気づいたんです。ただ、食に携わる仕事がしたいという思いは変わらずありました。考えた結果、自分の好きな食とものづくりとコミュニケーションを生かせるタイガー魔法瓶に転職を希望し、ご縁あって入社して15年が経ちました」
み「食とものづくりは、人の営みの根源と言えるくらい大切なことですよね。では、早速ですが、タイガー魔法瓶が大切にされていることから伺えますか?」
西「当社・タイガー魔法瓶はホームページでもご覧いただけるように「4つの約束」を掲げています。
先ほど、みさこさんに触れていただいた通り、タイガー魔法瓶は2023年で創立100周年を迎えます。次の100年において「どんな会社にしていくか」を定義しようという観点から、「企業人格」をあらためて考え直してみました。この100年の歩みを通して私たちは、健康・人権・環境に配慮した製品づくりをしてきました。これらは昨今のSDGsが言われる前から取り組んできましたので、その事をより広く知ってもらうために改めて「4つの約束」として言語化した背景があります。
タイガー魔法瓶は4つの約束を掲げています。 1、No・紛争鉱物—紛争鉱物を使わない— 2、No・フッ素コート—フッ素コート不使用— 3、No・丸投げ生産--自社工場生産— 4、No・プラスチックごみ—マイボトルでプラスチック削減—
こちらが掲げている4つで気になる項目はありますか?」
み「項目ごとにお話しを伺いたいのですが、まず、1つ目の紛争鉱物とはどんなものを指しますか?」
西「紛争鉱物とは、武装勢力の資金源として採掘されている鉱物を指しています。素材としては、錫(スズ)・タンタル・タングステン・金の4種類の鉱物があって、さまざまな工業製品に使用されているんです。例えば、米国では、製品に使用されている紛争鉱物が、コンゴ民主共和国やその周辺国で産出されたか否かを開示して、対象国で産出された場合は、紛争に関与していないことを調査報告することが求められています。タイガー魔法瓶は、これらの状況の中で採掘されたものは一切使用しないと約束しています。そして、製品に使われた素材はどこのものであるかをしっかりと提示することを義務付けています」
み「鉱物の取れる国は発展途上国が多く、子供が奴隷のように働かされているという問題は耳にしますよね。サステナブルを考える時に、商品の透明性はとても大事なポイントなので、大きな企業がこのような取り組みを続けることは大切だと思います」
西「3つ目にある約束No・丸投げ生産について先にお話ししますね。この約束は私たちの使命であるお客様の健康を守り、品質を担保することに集約されています。
目でみて確かめた素材を調達して、その素材をどこで管理して、どうやって製造しているかをクリアにできるのは、自社工場があるタイガー魔法瓶の強みです。コストをいとわず年間約800万本にのぼる真空断熱ボトルを3つの自社工場で生産しています。品質管理は、自社独自の基準で管理し、お客様に商品の質と安心・安全を届けられるよう努めています」
み「タイガー魔法瓶の企業努力が感じられるお話ですね。約束の2つ目にあるフッ素コートを使わないとありますが、フッ素コートについて説明してもらえますか?」
西「フッ素樹脂とは、フッ素原子を含むプラスチック原料の総称をいいます。
性質としては耐熱性、耐薬品性などに優れた性質を兼ね備えたプラスチックで、アイロンやフライパン、炊飯器の内なべなど身近にある多くの家電製品に使用されています。
2019年5月、フッ素コートの原料として使用されるPFOA(ピーフォア)が、環境に負荷を与えると危惧され、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約で国際的にこの物質の製造や使用の廃絶に向けて取り組む合意が加盟国の間でなされました。これに伴い、日本もこの物質の規制を化審法の第一種特定化学物質に指定して規制対象としています。(規制の施行は2021年10月22日から)PFOAが排出されると自然環境下では分解されず、生物の中に蓄積される危険性が指摘されており、家庭用品メーカーでは正式な規制以前からPFOAを自主的に使用しない動きがあります。
そんな中で、タイガー魔法瓶は長年に渡り、環境負荷の高いフッ素コートは全ボトルに使わず、高度な研磨技術で同等の防染性能を実現しているんです。タイガー魔法瓶 創立100周年にあたる2023年に向けて、更なる、フッ素コート不使用を目指し、研究開発を進めています」
み「素晴らしいですね。わたしが愛用するタイガーボトルの内側の光沢感はスーパークリーンPlus加工だったんですね」
西「そうです。本来ステンレスの表面は凸凹がありますが、それをより滑らかで光沢のある鏡面まで仕上げているので、汚れや臭いがつきにくくなっています。シンプルな製品ですが、技術も進み、軽量化にも成功しているんです。長くお使い頂けるのがタイガーボトルの魅力です」
み「ママのバックは重くなりがちなので、軽量のタイガーボトルはお子様を連れて歩くママさんにもおすすめしたいです。私の娘は今2歳なのですが、コーン茶が好きで、いつもマイボトルに入れて持ち歩いています。他のステンレスボトだと、使い終わった臭いが気になるけど、タイガーボトルだと気にならなかったことを思い出しました。タイガーボトルの魅力、実感できてます。わたしは常温に近い飲み物が好きで娘と一緒に出かける時用のボトルとして、350mLのワンプッシュせん、旦那さんはコーヒーを入れて1日持ち歩くのでスクリューせんを愛用しています」
ライフスタイルやシーンに合わせて選ぶ楽しさを教えてくれるカスタムボトル
西「家族でご愛用いただきありがとうございます。
タイガーボトルのカスタムボトルは、現在2モデルがあります。ま
ず、スタンダードモデルは全11色、3サイズ(350mL・500 mL・600 mL)、せんに関しては、ワンプッシュせん・スクリューせんがそれぞれ2タイプ、ストローせん(500mL専用)の計5タイプがあります。ボトルとせんのカスタムは、合計143通りになります。
次に、アクティブモデルは全7色、3サイズ(400mL・600 mL・800 mL)、せんに関しては、ハンドルせん・コップせんの計2タイプがあります。ボトルとせんのカスタムは、合計42通りになります。
どのシーンで使いたいか、また何を入れることが多いのかによって選択できるので、カスタムする時の参考にしてもらえたらと思います」
み「わたし、このカラーバリエーションも好きなポイントです。白を使っているのですが、とても気に入っています。西さんのイチオシはどのタイプですが?」
社内にペットボトル持ち込み禁止!年間約150,000本以上のペットボトルゴミ削減に成功
西「私は毎日持ち歩く派なので、アクティブモデルのハンドルせん400mLサイズです。
タイガー魔法瓶は社内に給茶機が設置されて、2020年10月1日「社内ペットボトル使用ゼロ」を実施しています。自宅で飲み物を入れて持ち込む方もしますし、私は毎日給茶機の煎茶を入れて飲んでいます。本社には約600名が働いていますので、ひとり1日1本計算で1ケ月の営業日ベースで、約13,000本のペットボトルの削減ができていることになっているんです」
み「4つ目の約束は、社員の方全員でアクションを起されているんですね。
サステナブルな日常がオフィス内でも感じられるなんて素敵な環境だと思います。
わたしは世界屈指のサステナブルシティアメリカ・サンフランシスコに住んでいます。日常的にサステナブルという言葉を目にする機会も多く、環境保護のために制度が日進月歩で変わっていくのを体感しています。わかりやすい例だと、プラスチック製のストローの使用禁止です。アメリカは5分毎に200万本のペットボトルを使用していると言われており、プラスチックによる海洋汚染が問題となっています。そのため、ペットボトルの使い捨てをやめて、天然素材のものや繰り返し使えるものに変えていこうと街が取り組みを進めています。町を歩くと、ほとんどの人が水筒やマイボトルを持ち歩いている光景を目にします。
マイボトルを使うことがサステナブルに繋がるけれど、わたしは製造や加工もサステナブルなものを選びたい。そう思って探していて出会ったのがタイガー魔法瓶のカスタムマイボトルでした」
西「タイガーボトルを選んでいただき、ありがとうございます。人は自分の置かれている環境が当たり前だと思ってしまいますし、文化や言語同様に、実際に行ってみたり、住んでみないと比べることは難しいですよね。ただ、こうしてタイガー魔法瓶の商品を通して、社会問題や環境問題を知ることは、その人やその周りの人にもプラスに働くことがあるがたくさんあると信じています」
み「本当にそう思います。わたしもこのBetter Life Artistの活動は、最新のサステナブルな情報を知ってもらって、あなたの生活がよりハッピーだったり、ゴキゲンになってほしいという思いで続けています。なので、まずは、情報を知る、知識を得ることがその一歩目だと思うんです」
西「タイガー魔法瓶の4つの約束もそうですが、今まで培ってきた技術や企業が掲げていた健康配慮・人権配慮・環境配慮こそ、今の時代に必要だし、知ってもらいたいことだと感じています」
み「この記事を制作するにあたり、タイガー魔法瓶のことを調べれば調べるほど感情移入していたんです。アメリカの大学でサステナビリティを学ぶ中で感じることは、西さんがおっしゃっていたように、今だからこそサステナビリティに取り組めるタイミングだということです。世界中で特に先進国は食べ物に困らない状況になって、人が普通に教育を受けられるようになった。だからこそ、見たこともないホッキョクグマの心配ができるようになったということなんですよね。サステナブルは未来を考えることです。わたしは娘がいるので、今の活動が娘たちの明るい時代に繋がって行けるものでありたいと思っています」
西「そうですよね。私たちの次の世代が、何かに縛られながら生活するような未来になって欲しくないです。これは使ってはいけない、これはやってはだめという事がない、ストレスの少ない社会に近づくようにしたい。そして未来に生きる人々が少しでも豊かなることを目指して、タイガーボトルとともに発信をし続けていきたいと思っています」
み「本日はありがとうございました。またぜひご一緒させてください」
西「こちらこそ、ありがとうございました!」
Comments